職場環境や労働条件に悩み、仕事や辞めたいと悩んだことはありませんか?
しかし仕事は毎日の生活や将来の生活が関わっているため、簡単に「辞めよう!」と決断はできないものです。
まして家族がいる人にとっては、仕事は自分だけの話ではありません。
それでも、仕事を続けていくべきか悩む要因はたくさんあるはずです。
そんなときはまず、世の中の人がどんな理由で退職をしているのか、そして劣悪な職場環境に対する対処はどうしているのか、周りの状況を知ることからはじめてみましょう。
今回は、実際に退職すべきか悩んでいる人の理由や対処法について解説していきます。
この記事の内容
仕事を辞めたいのは甘えなのか?転職すべき職場環境
日本では昔から我慢することが美徳とされてきました。
つらい職場環境でも耐え抜くことこそが素晴らしいことだと言われてきた時代があります。
そんな時代を生きた人からすれば、「仕事がつらい」「辞めたい」と思うことは確かに甘えなのかもしれません。
しかし現代社会には、いわゆるブラック企業と言われるような、劣悪な労働環境の職場がたくさん存在しているのも事実です。
そんな中でわざわざ我慢をしてつらい思いをして、心身ともにダメージを負っていくことは本当に必要なことなのでしょうか。
答えはNOです。結論から言えば、現代には多くの人に雇用の機会があります。
わざわざ嫌な職場に身を置いてつらい思いを重ねるよりも、潔く辞めて、あなたに合った職場を探した方がよほど賢明な選択でしょう。
しかし、ただ「面倒臭い」という理由だけで退職・転職を考えがちな人もいるのは確かです。
そんなときはまず、転職すべき劣悪な職場とはどんなところなのか、その環境の条件をつかんでおきましょう。
最初に提示された条件と違う点が多い
仕事を辞めたいと感じている人の多くは、最初に提示された労働条件とまったく違うことに違和感を覚えているのではないでしょうか。
例えば就労時間や場所が異なる、約束されていた給料よりも明らかに低い、土日休みだと聞いていたのに休めないなど、「これでは話が違う」と感じることが多いような職場は要注意です。
社員に平気で嘘をついて働かせるような職場は、今後もその「嘘」はエスカレートしていく可能性が考えられます。
今は我慢できるようなことでも、今後は到底我慢できないような嘘に振り回されて、日常生活に支障をきたすかもしれません。
人間関係が良好ではない
人間関係が良好でない職場にも注意すべきでしょう。
ただ一人の上司、先輩が苦手、というだけならまだ我慢はできるでしょう。
しかし派閥争いがひどい、いじめやハラスメントが当たり前のように行なわれているなどの職場では、気持ち良く仕事ができるはずがありません。
人間関係が原因でうつ病になり、転職を考える人は非常に多いです。
どれだけ仕事自体にやりがいが見いだせても、人間関係に問題や悩みがあればそれだけで仕事の意欲は大きく奪われます。
長時間のサービス残業が横行している
サービス残業が当たり前となっている職場や、手当のない休日出勤、持ち帰り仕事が多い職場も、なるべく転職を考えた方が良いでしょう。
サービス残業で業務をまわしている企業は、会社が抱える労働力と業務のバランスが取れていないということになります。
そんな職場に身を置いていては、体の限界以上のことを求められて、いずれは体調を崩すことになる恐れがあります。
仕事内容と賃金があまりにも合っていない
業務内容と実際にもらっている給料を照らし合わせてみて、「こんなに大変なのに給料がここまで安いのはどう考えてもおかしい」と思う場合は、そのような職場もあまり良好な職場とは言えないでしょう。
給料は労働の対価です。明らかに安すぎる給料で、割に合わないと感じるのであれば、転職すべき理由としては十分でしょう。
もちろん同じ職種の別の職場と給料を比較してみるなど、実際に仕事を辞める前にするべきことはたくさんあります。
ただ、少しでも「こんなに安い給料でこんな大変な仕事ってありなのだろうか」と思う場合は、転職について考える余地はあるでしょう。
ストレスの原因・理由を知ろう!みんなが「辞めたい」と思うのはどんなとき?
現代はストレス社会とも言われるように、職場で感じるストレスが原因で、仕事を辞めたいと思う人は非常に多いです。
では、実際のところ、世の中の人は、どんなときに仕事を辞めたいと感じるものなのでしょうか。
残業や休日出勤ばかりで辛いとき
残業や休日出勤が多く、いわゆる「社畜」のような生活を送っていると、もはや仕事だけをするために生かされているような感覚に陥ってきます。
寝ても覚めても仕事に拘束される毎日、終わらない業務、取引先やお客様への対応、そして上司や先輩からのプレッシャー。
そんな日々を過ごしていると、もはや何のために生きているのかわからなくなってきます。
やりたいことも自由にできない毎日の中で、ストレスを感じない人はいないでしょう。
残業代はしっかり出ていたとしても、仕事づくしの毎日で、充実感を得られる人もいれば、閉塞感しか抱かない人もいます。
さらに残業代がほとんど出ていないサービス残業なら、仕事を続ける意味はないと言えるでしょう。
いじめやパワハラを受けたとき
前述したように、いじめやハラスメントなど、人間関係の悩みから転職を考える人は非常に多いです。
人間関係が泥沼化している職場は、リーダー格の人物が派閥を作り、それぞれの派閥でいがみ合うといった絵に描いたような構図が出来上がっていることも少なくありません。
そこではミスを他人のせいにするなどの嫌がらせも頻繁に起きています。
また、「お前に存在価値なんてない」といった人格そのものを否定するモラルハラスメント、「ノルマを達成できなかったら減給だ。罰金を払ってもらう」などのパワーハラスメントに悩む人も増えています。
もちろん人間関係や各種ハラスメントに関するケアがしっかりできている職場ではなかなかこのようなことはありませんが、実際に起きている職場があるのは事実です。
そのような職場に身を置いていては、早く抜け出したい、辞めたいと感じるのも当然でしょう。
会社の方針が変更になって合わないと感じたとき
会社の方針が変更になり、急に合わないと感じるようになることは意外とよくあります。
単純に合わないというだけでその後も我慢を続けられるのであれば良いのですが、問題は辞めたいと感じるくらい、会社についていけないと感じてしまったときです。
大幅な人事異動や経営統合などにより、方針が変化することは企業にはよくあることです。
「今までは上司にサポートしてもらいながら業務を行なうことができたのに、今では完全に放置されるようになってしまった」また、「方針が変わってしまいまるで顧客をだますような営業手法に疑問を抱くようになった」など、会社に合わないと感じることは多くあります。
クレーム対応や体力仕事など、業務そのものがつらいとき
大変だという話はもともと聞いていたものの、クレーム対応やきつい体力仕事など、入社してみたら想像以上に業務そのものが大変という理由で仕事を辞めたいと感じるケースも多いです。
クレーム対応のようにデリケートな業務は、ただでさえ神経をすり減らすものです。
想定していた以上に大変で、今まではストレスに耐えながらやってきたものの、我慢の限界という場合もあるでしょう。
会社に不満があるなら…辞める前にできる対処法
会社に不満がある場合でも、すぐに辞めたいとはなかなか言えないものです。
仕事を辞めることは、決して簡単ではありません。
・今の状況を解決するためのきっかけはあるか
・相談して状況を変えてくれる人は周りにいるか
・転職先のあてはあるのか
・転職しても同じことを繰り返さないか
など、辞める前に考えるべきことはたくさんあります。まずは辞める前にできる対処法について考えてみましょう。
信頼できる上司がいれば悩みを相談する
最初はやはり、信頼できる周りの人間に相談をすることです。
人間関係が劣悪で、職場では誰にも相談できないという場合、確かに絶望的に思えるかもしれませんが、少しでも話を聞いてくれそうな人がいれば、悩みは積極的に相談すべきでしょう。
実際、転職にはうまくいくかどうかわからないリスクが伴います。
できれば転職はせずに、今の職場でうまくやっていくことを考えたい人も多いでしょう。
人間関係で悩みがある、残業や休日出勤がつらい、方針についていけないなど、まずは相談できる範囲で良いので相談してみてください。
転職経験者の意見を聞いてみる
実際に転職の経験がある知人・友人がいれば、意見を聞いてみるのも大事なことです。
転職経験者にしかわからないこともたくさんあります。
実際、転職したところで、本人の考え方が変わらなければ同じことの繰り返しになるパターンは多いです。そのせいで転職を失敗してしまう人は多くいます。
そんな失敗談を持っているような転職経験者であれば、なおさら意見も参考になるでしょう。
今の職場は本当に転職すべき職場なのかどうか、しっかり相談に乗ってくれるはずです。
転職エージェントに相談する
実際に転職に向けて動き出し始めるなら、辞める前に行動することが大切です。
そして利用するべきは転職エージェントです。
転職エージェントはそれぞれの悩みや希望条件に沿った提案をしてくれ、相談者に寄り添ってくれるため、今の職場に対する悩みにも積極的に乗ってくれます。
特に信頼できる転職エージェントの場合、ただ転職をすすめるばかりが本人のためになることとは限らないということを知っています。
そのため今の職場は転職するべきところなのかどうかも客観的に判断してくれて、もし転職すべきではないと感じた場合は、それに沿った的確なアドバイスをくれるはずです。
そして実際に転職すべき職場とエージェントが判断したのなら、より良い条件の転職先を紹介してくれるでしょう。
今の労働条件と転職先の条件を比較して、自分の状況を客観的に見る、良い機会となるはずです。
辞めたいけど、言えない!上司に退職を伝えるときのポイント
どんなに劣悪な職場とは言え、一時はお世話になった職場です。できることなら、円満な退職を心がけておきたいところです。
辞めたいけど言えないと感じているのは、退職に対するうしろめたさ、恐怖や不安などの感情が先行するからでしょう。
まずはポイントを押さえ、円満な退職をするための退職意思の伝え方を確認しておきましょう。
退職の時期をなるべく配慮する
どうしても今の時期に退職しなければ心身ともに壊れてしまうという状況を除いて、自分自身が耐えられる範囲なら、退職の時期にはなるべく配慮をした方が良いでしょう。
繁忙期や人事異動の時期などは、なるべく退職の時期としては控えるべきです。
引継ぎがうまくいかないなどの思わぬ余波を生み、円満退職しようとしても結果的に後味が悪くなってしまうケースは多いです。
閑散期や人事異動の少ない時期を狙う、大きなプロジェクトを抱えていない状態で伝えるなど、退職時期に配慮があると、上司に退職の意思を伝える際にも気まずさを感じにくくなります。
退職は1~3か月前に伝えるのがマナー
基本的に、退職は1~3か月前に伝えるのがマナーとなっています。1~3か月前に上司にアポを取り、退職意思を伝えるようにしましょう。
早めに退職意思を伝えなければいけない理由としては、引継ぎなどの会社の事情があるためです。
それに則って、就労規則にも退職する際は〇か月前にという文言があるはずなので、それをよく確認し、トラブルのないように早めに伝えるのがマナーです。
前向きな退職意思を伝える
退職の意思を伝える際は、なるべく前向きな退職であることを心がけましょう。
実際、「ここの人間関係が嫌だ」という理由で退職をするのだとしても、「嫌だから辞める」という意思を伝えるより、「新しい分野に挑戦したいので退職します」という前向きな意思を伝えた方が明らかに印象は良いでしょう。
辞めるからこそいろいろと文句を言いたくなることもあると思います。
しかし最後に暴言を吐いたとしても、それで会社が変わるようなことはなく、自分にとってもプラスにはなりません。
お世話になった感謝を伝えつつ、前向きな退職理由を伝えることが、円満に退職するポイントになります。
どんな就職先があるか相談しよう
先ほども少し触れてきましたが、転職先を探すなら、やはりおすすめは転職エージェントです。
転職エージェントなら、自分にどんな職場が合っているのか、今の職場から本当に転職すべきなのかどうか、しっかりと本人の意思を尊重したうえで診断してくれます。
そのうえで、あなたに合った転職先はどんなところがあるのか、多くの提案をしてくれるはずです。
また転職エージェントは、エントリーした企業との面接日の調整、条件交渉など、転職に必要なことをすべて行なってくれます。
これは仕事をしながら転職活動をすすめていくには欠かせないポイントです。
今や多くの人が転職を経験する時代です。
ストレスや社風が合わないなどの原因で仕事を辞めたいと思うのは、新卒だけでなく40代、50代にもあり得る話です。
だからこそ転職エージェントはそれぞれの悩みに寄り添い、それぞれに合った転職先を提案することを基本としています。
まとめ
誰もが仕事をつらいと思い、辞めたいと感じることはあるでしょう。
それがきっかけとなり、実際に転職を経験する人は近年非常に増えてきています。
冷静に今の職場について考えてみて、明らかにおかしいと思える部分があるのであれば、転職を考えるのも良いでしょう。
ストレスや悩みで自分を縛り付ける前に、転職するという選択肢もぜひ一度考えてみてください。