あなたが転職する際、こんな経験をしたことはありませんか?
どこでもいいから今の会社を辞めて転職したい、という人はあまりいないでしょう。
「転職したいけど、なかなか自分が希望する職種や給与条件などの会社が見つからない。」と悩みつつも、いつか自分の希望がマッチする会社があるんじゃないかと転職サイトを眺める日々。
・今よりいい環境で働きたい
・最低これぐらいの給与はほい
など、転職を機にいまよりも何かを改善したいと思う人が大半ですが、あまりにこだわりすぎるがゆえに、なかなか転職が決まらないという人も多いのではないでしょうか。
転職する際にあなたが「ここだ!」と思える会社を見つけ、転職を決めるためには、秘訣があります。
この記事では、人材ビジネスで10年間勤務していて、かつ自身も転職した経験のある筆者が、なかなか転職が決まらない方向けに秘訣を紹介します。
転職が決まらない理由に沿ってわかりやすく対処法を紹介していますので、すぐに読み終えることができると思います。
自分に該当する箇所だけでもいいので、読んでみてください。
この記事の内容
決まるまでの活動期間
「転職活動を初めてもう2ヶ月が経つけど、これって遅いのかな?」
転職がなかなか決まらないと焦ってしまうものです。
自分は順調なのか、それとも進みが遅くてもっとペースを上げたほうが良いのかわからないと、不安にもなるでしょう。
そこで転職する際に、一般的にどれぐらいの期間がかかっているのか調べてみました。
失業者の転職活動期間
2019年8月6日に総務省統計局が発表した調査によると、失業者(無職のうち、就業に向けた職探しを行っている者)190万人のうち失業期間が「3か月未満は83万人」、「3か月以上1年未満が52万人」、「1年以上が51万人」という報告がされています。
・3か月未満 :83万人:約44%
・3か月〜1年未満 :52万人:約28%
・1年以上 :51万人:約27%
参考:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)」
この結果から、7割以上の失業者が転職するまでの期間は3か月から1年ほどで転職をしているということが分かります。
そして半数に近い4割以上の方が3か月以内に転職が決まっているという事実も。
これを見て「えっ、そんなに早く決まってるの?」「私、それ以上に時間かかっているんだけど」と思っている人もいるかと思います。
なぜ転職がスムーズにいかないのか、それには理由があるのかもしれません。
次の章では、転職が決らない人にありがちな選考に落ちる考えや特徴をいくつかご紹介していきます。
選考に落ちる人の考え・特徴3つ
何度も書類選考に落ちたり、また面接まで進んだのにそこから進まなかったり、何で自分はこんなにも受からないんだろうと考えている人は多いと思います。
ただ、選考に落ちないという人はよっぽど優秀なキャリアを積んだ人でない限りいないでしょう。
一方で、実際はそこまで立派なキャリアは積んでこなかった人でも、苦労せず転職に成功している人がいるのも事実。
それはどうしてなのでしょうか?
実際に選考に落ちた人と受かった人の統計を見てみると、選考に落ちる人にはある傾向があることが分かりました。
選考に落ちる人にはある共通の考え方があったんです。
その考え方とは、以下の3つです。
・正直な人は採用してもらえると思っている
・選考で落ちたのは自分の実績不足だと思っている
・転職は自分一人でできると思っている
それぞれどういうことなのか、具体的にお話します。
正直な人が採用してもらえると思っている
まず、選考に受からない人の傾向として「正直な人は採用してもらえると思っている」ことが挙げられます。
面接のときに「本来の自分を知ってもらおう」、「正直な人は信用できると思って貰えて好印象を与えるはず」と思っている人です。
当然嘘をつく人より正直な人を企業が採用したいと思うのは当然です。
だからといって面接のときに何でも正直に答えればいいという訳ではありません。
例えば「なんで今の会社を辞めようと思ったのですか?」と質問されて、
・「上司とうまくいかなかったから」
・「パワハラされたから」
などと正直に答えてしまうと、たとえそれが本当だとしても面接する側からするとその状況や事実は知ることができませんので、あなた側にも原因があるかもしれないという思いを持ちます。
なぜ上司とうまくいかなかったのか?
||
他人との人間関係を築けない原因は本人にあるかも…。
うまくいくようにこの人は解決しようとしたんだろうか?
||
他責にする傾向があるかも…。
上司とあわなかったらすぐに転職する人なんだろうか?
||
入社しても嫌なことがあるとすぐやめてしまうかも…。
などと考えられる危険性があり、面接で不利になるかもしれません。
パワハラについても、どこからパワハラになるかは人によってそれぞれです。
「ちょっとしたことでもパワハラだと訴える人かもしれない」という入社後にトラブルになりそうな人は、優秀な人材であっても採用する側からすると後ろ向きにならざるを得ないのです。
そのため、面接時にきかれたことには何でも正直に話すのではなく、ネガティブな内容であればあるほど、できる限りポジティブな理由に変換したり、オブラートに包んだりして答え方を工夫するようにしましょう。
例えば退職した理由に関しては、ネガティブに言うと、
「今の会社では個人主義で、自分のことしか考えない人が多く、自分さえよければ良いという考え方が横行しているため、そのような環境では働きたくないと思い退職しました」
という内容になりますが、それをポジティブな言い方に置き換えると
「今の会社では個人主義が徹底されており、個々に成果を求められる環境で、情報共有や協力体制を構築していくというのがとても難しい状況です。
私はコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが、会社が業績を上げるためには必要と考えているため、御社のような組織力の強い会社のなかで力を発揮したいと思い、応募しました。」
となります。
これであればネガティブな印象が薄れ、前向きな志望動機と面接官には受け止めてもらえるでしょう。
あまりに正直すに言いすぎて、面接官に「ネガティブな発言しかしていなかった人」という印象を持たれないようにしましょう。
選考で落ちたのは自分の実績不足だと思っている
選考で落ちた際に、自分の実績不足が原因で落ちたという考える人も多いようです。
もちろん、実績不足が原因で落ちる人もいます。
ですが、すべての人が実績不足を原因に落ちているわけではないのです。
なぜ実績不足が原因で落ちているという考え方をしない方が良いのか、先にお話します。
それは、自信を持てないから。
実績不足だと思っている人の大半が、自分の学歴や実績に自信がない人です。
自分に自信がない人は、面接でもそれが相手に伝わってしまい魅力的に見えません。
過去の実績はもちろん大事ですが、それを考えても今更どうしようもないのです。
自分の実績が悪いから落ちるのだと過去を悔やんでいても何も前に進めませんし、実績を言い訳にして最初から考えることを投げ出しているようなものです。
過去の実績は変えることができません。
大切なのは、自分の何が足りなくて選考に落ちたのか、それぞれ分析すること。
面接があればそのときに受け答えをした内容を思い出して、振り返ってみるのもいいでしょう。
または、面接のやりとりを信頼できる友人や先輩、転職エージェントのキャリアアドバイザーなどに相談して、客観的な意見をもらうのも有効です。
そもそも「書類審査は実績でしょ」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
実績がなかったとしても、決して企業はそこだけを見て判断しているわけではないのです。
まずは実績不足だと思ってしまっている固定観念を外すことからはじめてみてください。
転職は自分一人でできると思っている
転職をする際、自分一人ですべてやってしまおうと思っている人も選考に落ちる傾向があります。
どういうことかというと、転職サイトを見て求人を探し、自分で応募して、面接をして採用を勝ち取るというのはそれぞれの段階で大なり小なりコツがあり、よっぽどキャリアを築いてきた人や転職に慣れている人でないとどこかで躓くことが多いからです。
どうしても自分一人で転職しようとすると条件面や業務内容自体にしか目がいかず、その会社がどういう会社でどういう人が働いているかなどという企業情報を、あまり知らない状態で選考を受ける人が多くいます。
その会社で仲のいい人が働いていて、その会社の状況をよく知っている人ならいいのですが、求職者として会社の外にいる状態ではなかなか知ることは困難。
また、求人で出している企業の募集要項には、当然そこに書けることも限られてきますし、どういう人を採用するかといった採用基準は、それぞれの企業や面接官でも違いがあります。
転職に慣れている人なら募集要項を見たり、会社のホームページやさまざまなルートから情報収集をして、その会社がどんな会社でどんな人を採用しているのかを把握して、自分に合っているかどうか判断したり、面接に活かしたりできるのですが、面接に慣れていない人はそれができません。
とくに、高待遇で希望条件に当てはまるからといって応募したような企業は、他の人にとっても魅力的であり、非常に高い倍率のなかで採用を争うことになりますが、それも1つの情報です。
自分一人でも転職することはできるのですが、より高利率的に転職を成功させるには、充分な情報収集と対策が必要なのです。
情報収集の方法や対策については後ほど紹介します。
失敗する3つの理由とその対処法
選考に落ちてしまう傾向のある考え方をさきほどは紹介させていただきましたが、今度は転職活動で失敗してしまう人の理由とその対処法についてお話します。
先程の選考に落ちてしまう考え方に比べてより具体的な話です。
ココで紹介しているようなことをしていないか、自分に当てはめて振り返ってみてください。
失敗する人の理由を、以下の3つ紹介しています。
・転職条件の優先順位を付けていない
・自己分析が不十分である
・まったく同じ書類を転職先企業に出している
それでは1つ1つみていきましょう。
転職条件の優先順位を付けていない
「せっかく転職するのだから、今よりいい条件で働きたい」
「給与が高くて、残業が少なく、同じ年代の人が多く働いている職場が良い。」
「福利厚生もしっかりしていて、有給消化率も社員の満足度も高い会社はないかな。」
そんな理想の環境で働きたいと考えるのは決して悪いことではありません。
しかし、自分の理想とする条件をすべて満たしている企業があるかというとほぼないと言っていいでしょう。
あったとしてもそこは他の人にとっても同じく魅力的な企業であるため、倍率がとても高い傾向があります。
そのため転職を決断するために重要になるのは「自分は転職する際の条件として何が重要で、何は諦められるのか」という優先順位をつけることです。
優先順位をつけておかないと、転職がなかなか決まらないときに判断がぶれて、焦って決めてしまった結果、残業が嫌で転職したはずなのに残業が多いところに転職してしまった、ということが起きます。
そのため、転職する際の条件は下記のように優先度を決分類してみましょう。
1. 絶対に譲れない条件
2.できれば欲しい条件
3.妥協ができる条件
項目は人によってさまざまですが、まず、自分は何が譲れなくて何が妥協できないのかを整理するだけでも転職先を探す際に大いに役立ってくれます。
また転職エージェントなどと話をする中で、新たな視点なども得られると思うので、最初に決めた優先順位は変更しても構いません。
以下に例をあげておきますので、参考にしつつ分類をしてみてください。
転職する際の条件項目の例
- 給与
- 人間関係
- 残業
- 休日
- 福利厚生
- 通勤
- 業務内容
- 会社の規模
- 年齢層
- 男女比
- 社風
- 経営者
自己分析が不充分である
転職で落ちてしまう人のほぼ全てに当てはまっているといっても過言ではないのがこの「自己分析が不充分である」ということです。
先程の転職条件も自己分析のひとつ。
自分がやりたい仕事と得意な仕事というのは別物で、企業側としては、求めている実績やスキルが備わっている人材を採用したいのです。
極論ですが、企業は決してあなたやりたい仕事をやらせてあげるために、採用するわけではありません。
その業務が好きだけど未経験な人より、得意な人や経験のある人を採用しようと思うのが一般的です。
自分の経験やスキル、そして実績。
それらを振り返ってみてまとめていくことで、
・自分は何が得意で何が不得意だったのかが明確になった
・これを好きだと思っているけど、それよりあっちの方が実績を上げられたし評価をされていた
など、自分を見つめ直すことで気づくことも多くあります。
自己分析は、履歴書や職務経歴書を書くときだけ振り返る人も多いのですが、土日の2日間全部を使ってもいいぐらい重要なもの。
自分のキャリアを振り返ってみる機会というのは、転職のとき以外でなかなかすることはありません。
転職をいい機会だと思ってとことんやってみるといいでしょう。
実は転職が上手くいっている人ほど、この振り返りを突き詰めてやっているのです。
まったく同じ書類を転職先企業に出している
履歴書や職務経歴書をつくるのは時間もかかりますし、大変ですよね。
最近ではパソコンで作る人も多く、手書きで書く人は少なくなってきたようですが、それでも完成させるまでにかなりの時間がかかります。
作るのが面倒だからと言って、履歴書や職務経歴書を応募した企業すべてにまったく同じものを送っていませんか?
履歴書はそのままでもいいのですが、職務経歴書は応募する企業に合わせて変えていった方が採用率はグッと高まります。
なぜなら企業によって社風も違うし、求めているスキルや人物像も違ってくるからです。
企業の採用サイトや広報がやっているブログなど、その企業のことは少し調べればいろんな情報が出てきます。
その情報からこの企業はどういう人が働いているのか、どういう人を採用したいのかを把握することができます。
「採用サイトやブログなんて、会社によって作られたもので本当にそうなのか分からない」と思う人もいるかもしれませんが、それでいいのです。
実態はどうあれ、採用サイトでもブログでも企業が出しているものは広報活動であり、企業が「どう見られたいか」を徹底的に考えて作られています。
「どう見られたいか」というのは、「どういう人に来てもらいたいのか」というターゲットを絞って書いているからです。
つまり、ブログなどでお花見や忘年会などの社内イベントが多く掲載されているようであれば「コミュニケーションを重視した団結力の高い会社であり、業務以外でも社内イベントなどに積極的に参加できる人を求めている」ということが分かります。
そういった企業では「自分にはコミュニケーション力があり、チームで協力体制を築きながら結果を残した」ということを職務経歴書に記載した方が印象はいいのです。
受ける企業の職種が同じだからといって、採用したい人物像も同じということはありません。
その企業をよく知り、どんな人を求めているのかを知ることは、転職を決めるうえではとても重要です。
自分で調べても良いですし、転職エージェントに聞いても良いので、事前にできるだけ調査して、企業にあわせた職務経歴書を書くようにしましょう。
内定保持者の成功の秘訣はエージェント
ここまでで、選考に落ちる人の考え方や転職に失敗する理由と対処法についてお話させていただきました。
これら全てをやろうとすると、かなり時間がかかってしまうのは避けられません。
しかし現在会社に在籍している人は、転職に費やす時間をそれほど多くは作れませんよね。
実は、転職に成功した人がそれだけの多くの時間を使ってきたのかというと、必ずしもそうではないのです。
それは、転職エージェントの存在があるからです。
転職エージェントとは人材紹介サービスのひとつで、転職先の紹介だけでなく、求職者が抱えるさまざまな悩みなども解決してくれる手伝いをしてくれます。
この章では、転職エージェントを利用すると転職に成功しやすい3つの理由をお話します。
転職のプロが全てをサポートしてくれる
転職エージェントは、それでご飯を食べている転職のプロ。
そのプロが、あなたの転職を決めるために持っているノウハウや情報を全て無料で提供し、サポートしてくれます。
例えば、履歴書や職務経歴書の添削も行ってくれますし、あなたの条件などを聞いてどこの求人が合っているかなどを客観的にアドバイスなどもしてくれます。
前述した自己分析も一緒に行ってくれます。
転職で失敗しやすい項目が、ここではどんどんクリアになっていくのです。
どうしても主観的になってしまうところを、客観的な視点で補ってくれます。
これは決して自分一人ではできないことです。
短い時間のなかで、あなたがどうすれば企業にとって魅力的に見えるのかも、アドバイスしてくれるというのも非常にありがたいところです。
「自分のことがよく分からない」「良いところが思いつかない」といった人も多くいますが、そういう人こそ転職エージェントを利用することを強くおすすめします。
転職エージェンしか持っていない情報が知れる
前述の「自分一人でできると思っている」という項目でもお話しましたが、個人では応募しようと思っている企業がどんな社風なのか、どんな人が働いているのか知るのは限界があります。
しかし転職エージェントは、そういった個人では知らないところを知ることができます。
その企業の人事担当の方とお話をしていて、どんな人を採用したいのか聞いているため募集要項には載っていない部分まで知っています。
また、過去紹介した人材から収集した「企業のリアルな内情」も蓄積しています。
それらを知ったうえで、その企業があなたに合っているかどうかや、採用されるためには面接でどのような受け答えをすれば良いか、などということを正確にアドバイスすることができるのです。
また、求人サイトなどには載っていない非公開の求人情報もたくさん持っているので、いくら探していても見つからなかったあなたの希望にぴったりの求人を見つけてくれる可能性も高まります。
誰よりも求人情報を見て、転職活動を支援してきたからこそ、正しい情報を転職エージェントは持っていて、あなたが転職を決めるときにそれらが大いに役に立つのです。
転職エージェントが企業に推薦してくれる
転職エージェントを通して企業に応募する際、履歴書や職務経歴書のほかに転職エージェントは推薦状を併せて企業に送っています。
転職エージェントから見た客観的なあなたの評価を応募する企業に推薦してくれるため、転職サイトなどから自分で応募した人と比べて圧倒的に有利になるのです。
それは自分をよく見せるためだけのものではなく、「第三者から見て何が強みなのか」「どうしてその企業に合うと思って推薦したのか」などが書いてあるため、企業の人事担当から見ても判断がしやすいからです。
転職エージェントも、あなた以外にも今後も継続して人材をその企業に紹介していくので、信頼関係を壊すようなことはできないため、嘘を書いて騙すようなことはしません。
そういった背景もあり企業としても転職エージェントを信用しているので、その推薦書があるかないかはとても重要なのです。
転職が決まらないならプロの支援を受けて採用を勝ち取ろう!
今回紹介したように転職に慣れていない人や実績がない人ほど、転職エージェントを利用するべきことがお分かりいただけたと思います。
転職エージェントの利用が効果的な理由を最後にまとめておきましょう。
客観的なアドバイスがもらえ、自己分析などを行うことができる
自分一人ではできない情報収集やサポートを転職エージェントがやってくれる
転職エージェントしか持っていない情報から、希望する仕事が見つかりやすい
転職エージェントは企業から信用度が高いので、採用が決まりやすい
人生の大半を占めることになる仕事選びで失敗はしたくないですし、やりがいのある仕事で、自分に合った会社で働きたいですよね。
妥協ができずに転職がなかなか決まらない人ほど、最後に焦ってしまって失敗するケースは決して少なくありません。
そんな「転職が決まらない」と悩んでいる人は、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。
プロの支援を受けて、失敗のない転職を成功させましょう。